えんじゅ

Good bye Zambia

バーロウ

 この記事が、ザンビアでの最後の記事になる。
 1つの区切りになるので、2年間のザンビア生活でどれくらいの記事を書いてきたかを数えてみた。「Hello Zambia」という最初の記事を書いてから、ザンビアで書いた記事は174本あった。2年間を通して、少なくとも5日間に1本のペースで書いてきたことになる。
 書くことが好きでブログを始めてからもう10年近くになるけれど、こんなにハイ・ペースで更新をしたのははじめてのことだった。それだけザンビアで過ごした日々は、発見と驚きに満ちていた。
 だけど、書きたかったことを全部書けたかというと、そうではなかった。書きたかったけれど書けなかった記事が20本くらい残ってしまった。クワイヤとの日々のこと、タンザニアへの旅行のこと、ザンビアの伝統食のこと・・・もっと深く知りたいことも書きたいこともたくさんあった。
 だけど、これだけは言える気がする。写真や文章の稚拙さはさておき、書いた記事には、自分が書きたかったものを書くことができたかな、と。

 僕はアフリカに住む黒人の人々の明るさを書きたかった。
 インターネットが普及して、日本では地球の裏側の情報まで手に入る。アフリカで何が起きているか、ニュースサイトを見れば大きな出来事は知ることができる。だけどニュースでは、貧困、飢餓、内戦、政治腐敗、差別、エイズやマラリアなど、アフリカの暗い側面が取り上げられることが多いように思う。
 アフリカのふつうの黒人がどんな日常生活を送っているか。どんな人が住んでいて、どんなことを話し、どんな顔で笑っているか。どんなものを食べ、どんな歌を歌い、どんな踊りを踊っているか。2年前にザンビアに来る前には、僕はほとんど何も知らなかった。
 だから僕は、ザンビアの人々の明るさを知りたかったし、それを書きたかった。ニュースでは届かない、自分が出会った人々のこと、自分の目で見て自分の耳で聞いたことだけを書こうと思った。
 僕がザンビアで出会った人々は明るくて、人懐こくて、ユーモアがあった。力強く、鮮やかだった。いつもそれを書くことが楽しくて仕方なかった。

 土地も人も生き方も自分にとって遠かったアフリカ大陸の、ザンビアの人々から、僕はたしかな手触りのあるものを与えてもらった。一緒にキャッサバを掘って、マンゴーの木に登って。


 今、お世話になった方々の顔が次々と心に浮かびます。言葉にならない万感の思いを胸に、ザンビアを発ちます。
 ザンビアでの生活を応援してくれた日本の友達と家族に、異国の人間を家族のように受け入れてくれたザンビアの恩師と友達に、そして旅立った母に、感謝の気持ちでいっぱいです。
 2年間ありがとうございました。

2014年1月9日 鷲野浩之
クワイヤと歩んで  |  記事の一覧に戻る  |  ナイト・ダイビング