えんじゅ

収穫から始まる

収穫から始まる

 「Zambian cooking starts with harvesting!」

 夕食に食べるチワワ(カボチャの葉)を収穫している友人に、僕は冗談めかして言った。

 「Ya, Zambian cooking never starts without harvesting!」

 と友人は言った。
 ザンビアの料理は買ってきた野菜を切ることから始まるのではなくて、畑の野菜を収穫することから始まる。
 僕が住んでいる学校の教員住宅では、先生の誰もが土を耕して、野菜を育てている。テレビを持っていない人はいるけれど、鍬を持っていない人はいない。ここで暮らし始めてから、野菜を買うことはほとんどなくなった。自分でもいろんな野菜を育てているし、自分の畑に収穫できそうな野菜がないときには、近所の畑をまわって収穫できそうな野菜をもらってくる。逆に夕食の支度時に、「カタパ(キャッサバの葉)ちょうだい」と、友人が僕の畑に来たりする。
 「収穫から始まる」と、僕は笑いながら言ったけれど、本当はとてもうらやましい。ザンビアで暮らして知った数ある豊かさの中で特に手放したくないと思うのは、畑の野菜を見て夕食の献立を考える、というような豊かさだ。
 
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